茶器の手引き

品茗杯と聞香杯とは?台湾茶席で二つの杯を使う文脈

品茗杯(ひんめいはい)と聞香杯(もんこうはい)は、台湾茶の茶席を紹介する場面で並んで語られることのある二つの杯です。どちらも「中国茶では必ず使う器」という意味ではありません。ここでは、二つの杯がどのように区別され、どんな順序で用いられる一例があるのかを見ていきます。

飲むための品茗杯、香りをたどる聞香杯

臺中市港区芸術センターの茶器紹介では、品茗杯は飲茶に使う小さな茶杯、聞香杯は品茗杯と組み合わせて用いる器として紹介されています。新北市立鶯歌陶瓷博物館は、茶杯を茶を飲むための器、聞香杯を茶の香りを取るための器として紹介しています。聞香杯は、茶湯をいったん受け、その茶湯を茶杯へ移したあと、空になった杯に残る香りを確かめるために用いられる例があります。

同館の解説では、聞香杯は伝統的な工夫茶の必須器ではなく、今日の台湾茶道に見られる特徴の一つとして述べられています。茶席の地域、流儀、用いる茶によって道具立ては変わるため、二つの杯がないことを不足と考える必要はありません。

二つの杯を使う一例

台湾茶の紹介では、淹れた茶をまず聞香杯に注ぎ、次に品茗杯へ移す流れが示されることがあります。茶が品茗杯へ移った後、空になった聞香杯に残る香りをたどり、それから品茗杯の茶を味わう、という順序です。

これは茶を味わうための一つの見方であり、速さ、持ち方、温度、香りの強さを決める手順ではありません。手持ちの杯の形や大きさが異なるときは、無理に同じ所作を再現するのではなく、それぞれの器を安定して扱えるかを確かめてください。

茶海との関係を分けて考える

聞香杯と品茗杯は杯の役割を見分けるための言葉です。一方、淹れた茶をいったん受けて杯へ分ける器について知りたいときは、茶海・公道杯の役割をご覧ください。器の名前を一つずつ分けて考えると、茶席の道具を必要以上に同じものとして扱わずに済みます。

二つの杯から始める見方

品茗杯は飲むための杯、聞香杯は香りに向き合うための杯。その区別を知っておくと、台湾茶席で二つの杯が並ぶ理由を読み取りやすくなります。使うかどうかは、手元の器と、その日の茶の時間に合わせて決めることができます。

参考にした資料

SEKIMONO

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