茶器の手引き

中国茶席の叩指礼とは?お礼を表す所作と伝承を分けて知る|SEKIMONO

中国の飲茶文化にまつわる所作として、お茶を注いでもらった人が卓上を指先で軽く叩く場面が紹介されることがあります。日本語では「叩指礼(こうしれい)」、中国語では「叩手礼」と表記されることもあります。ここでは、確認できる説明と、広く語られる伝承を分けて整理します。

叩指礼・叩手礼とは

広州市委網信弁公室の早茶文化の紹介では、食指と中指で卓上を軽く叩き、感謝を表す「叩手礼」が紹介されています。これは広州の早茶をめぐる説明の一例です。広州市の公式資料では、「広府飲茶習俗」が広東省級の無形文化遺産として紹介され、その習俗の一つに「叩茶礼」が挙げられています。中国のすべての茶席に同じ形で当てはまる決まりとして扱うのではなく、地域や場面によって受け止め方があり得る所作として捉えるのが自然です。

乾隆帝の話は、伝承として読む

叩手礼の由来には、乾隆帝が身分を隠して江南を訪れ、随行者に茶を注いだという話がよく語られます。紹介資料もこの話を「相伝」としています。したがって、本稿では歴史的に確定した起源とは断定せず、飲茶文化と結びついて伝えられてきた一つの物語として扱います。

指の本数を一律の作法にしない

叩き方や指の使い方には、相手との関係に応じた説明を見かけることがあります。ただし、その細部をどの場でも通用する規則として示すことはできません。初めての席では、周囲の流れを尊重し、無理に型を再現しようとしないことも一つの配慮です。

茶席の道具と、感謝の所作は別のもの

叩指礼は感謝を表す所作であり、特定の茶道具の使い方ではありません。茶葉を急須や茶壺へ移す場面には、金蟾吐瑞|茶則のような茶則を用いることがあります。茶則の役割は、茶葉を急須や茶壺へ移すための茶則の案内でご覧いただけます。

出典

SEKIMONO

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